世界の創造者になる!

ゲームクリエイターという仕事がありますが、あれは世界の創造者と言っていいでしょう。

ゲームには必ずルールがあります。人を縛るためのルールではなく、誰かと共に遊ぶためのルール。ルールを共有するということは、その世界で共に過ごすことにほかなりません。

しかもそれは、現実世界とは異なる、もうひとつの世界。新しい世界を創造して、人々を誘い込む。これは演劇が最も古くから取り組み、最も得意とする営みです。

見たこともないゲーム

最近お兄ちゃんがやってる難しそうなゲーム、転校した学校ではやってる遊び、オリンピックでたまたま目にした知らない競技、お父さんが夜いつもお酒を飲みながらテレビで見ている、棒で小さな球をひっぱたいては四角いマスを走り回って戻ってくる謎のスポーツ…。ルールのわからないゲームを見るときの感じは、演劇を観るときの感じに似ています。

演劇を観るとき、人は「その世界を支配しているルールは何なのか?」をたぐり寄せながら舞台に対峙するのです。それはとりもなおさず、「この世界は何なのか?」という宇宙的な問いへと発展します。

LET’S PLAY GAME

ゲームを作って、ゲームで遊ぶ。それは演劇を創ることとまったく同じ。頭にヘッドマウントディスプレーを装着しなくても、いつでもログイン、全身で没入するのが演劇というゲームです。

実際、演劇には「シアターゲーム」というものがあるのです。ウォームアップにシアターゲームをすることもあれば、台本を深く読むためにシアターゲームを用いることもある。ゲームを通じて人と人はつながりをもち、共に架空の世界を作り出そうと冒険へくり出します。

演劇学科では、授業で何十種類ものゲームを体験することができます。そのすべてに共通すること。それは、ゲームは、演劇は、「楽しい」ということです。

関連授業:演技演習・演技実習Ⅰ

演劇学科
松山 立
日本大学芸術学部演劇学科准教授。初めての演技は、たしか幼稚園のとき。お弁当の時間になぜか左利きだとウソをついて、それからずっと左手で食べる羽目に。演技には責任が伴うと痛感しました。それからいろいろあったんですが、大学卒業後にロンドンの演劇学校で俳優修業をして、帰国後は演技理論と実践をつなぐ研究をしています。ライフワークとして戯曲の読書会『本読み会』を主宰。趣味はランニングと野球観戦。練馬の街を走りながら、ベイスターズの優勝を気長に待っています。
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