ー 当時を振り返り、日本大学芸術学部へ入学された動機など、教えてください。
幼いころからモノを生み出す仕事に就きたいと考えており、気付いたころにはデザイナーを目指していました。様々な美術大学のオープンキャンパスや学園祭に足を運んでいましたが、日藝の学園祭の活気や自由な雰囲気に魅了され、「この大学に通いたい!!」と直感で思いました。デザインだけでなく、幅広い芸術の形に触れられることも日藝を選択した理由の一つです。
ー 学生時代はどのようなことを専門に学ばれていましたか。また、学生時代はどのようなことに打ち込まれていましたか。
学生時代は広告やパッケージデザイン等のグラフィックデザインを学んでいました。課題やアルバイトで忙しい日々でしたが、授業以外でもコンペに参加するなどして自主的に作品つくりをするよう心がけていました。また、デザイン系の団体に複数参加し、日芸祭では4年間手作りのアクセサリーや雑貨を販売しました。そこで初めて自分が制作したものに対して人に喜んでもらえる達成感とやりがいを感じることができました。
ー 学生時代に印象に残っている授業科目や課外活動などはございましたか。
デザイン学科の専門科目では、プロモーションデザインの授業がCMを作成してコンペに出したりガチャガチャの企画を考えたり…と毎回ユーモアのあるテーマで広告デザインを学ぶことができたので今でも印象に残っています。その他にもファッションや音楽など日藝ならではの総合科目も多く、知らない世界を覗いているようで楽しかったです。
ー 日藝に入る前のイメージと、入学後、卒業後のイメージにギャップはありましたか。
とにかく自由な大学というイメージがありましたが、デザイン学科は入学当初から課題が多く、特に1年生の時は 毎日夜まで作品作りや勉強に没頭していた記憶があります。忙しかった分、友人との団結力も生まれたのは良い思い出です。 卒業後は一般のメーカーに入社したのですが、それでも「日藝卒」であることが話題になることが多く、私が想像していたよりも日藝の認知度が高いことを実感しました。
ー 学生時代に抱いていた「こうなりたい、こんなことをしたい」という「夢」について教えてください。
学生時代の夢は、自分が考え生み出したものを世の中に発信し、それが誰かの心にプラスとして残ることでした。日芸祭や外部のイベントに参加することでその気持ちは大きくなり、街中に自作のポスターやパッケージが並んだら幸せだろうなあ・・・などと妄想していました(笑)
そのため、就活はブランディング(考えるところ)から関われるデザイン会社を中心に探し始めました。
ー 現在のお仕事に就かれた理由や動機などを教えてください。
最初はデザイナー職に絞って就活をしていましたが、自分の系統とやりたいことに合致した会社になかなか出会えず苦戦していました。視野を広げようと調べていたところ、「商品企画」の仕事が希望している仕事の内容に近いと感じ、急遽選択肢に入れました。元々お菓子が好きなのと、中でも飴やグミの色や形・パッケージの可能性の高さに惹かれて、ダメ元ではありましたがカンロの商品企画職を受けることにしました。
ー 現在のお仕事の内容ややりがい、こんな形で社会とつながっている、といった紹介をお願いします。
現在は「ピュレグミ」というグミの商品企画をしています。フレーバーの選定やコンセプトの立案、デザインイメージを考え、様々な部署や企業と連携してカタチにしていきます。企画だけではなく、プロモーションに関わることもあります。データ分析や原価試算など、様々な能力を求められる仕事ではありますが、苦労して生み出した商品を店頭に並んでいるのを見るのは最もやりがいを感じる瞬間の一つです。また、消費者から嬉しい声をいただくことも多く、社会とつながっていることを実感します。
ピュレグミのブランドサイト https://kanro.jp/pages/pure
ー 現在のお仕事で「日藝」時代の学びや経験から得られた能力などがあれば教えてください。
デザイン制作は社外のデザイナーさんに依頼しており、手は動かしていないものの、クライアントとしてデザインの指示をする立場なので日藝で学んだことはフルで活かしています。(6年経っているので学びなおしたいと思うことも多々あります) また、包材の印刷にも携わっているのですが、細かい色味調整の場面では授業で培った色彩感覚が発揮されていると思います。
ー これから受験を考えている高校生に、日藝をお勧めする(としたら)一言をお願いします。
日藝はやりたいことを貫けたり個性を出しやすい環境なので将来の夢が明確な人に非常に適した大学だと思います。また、多種多様な学科が8つもあるので自分次第で様々な経験ができる大学です。私が日藝で過ごした4年間はデザインを学び、友人と沢山遊び、イベントに没頭し…とてもキラキラしたものでした。興味のある人は是非一度足を運んでみて、日藝の活気のある雰囲気を感じてみてください。
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