今回の開発のお話をお聞きして,どのように感じましたか?
自分達の大学を自分達でデザインしていくことが必要だと感じていたので,アイコンデザインの制作依頼をいただきとても光栄です。日藝のポータルサイトがリニューアルにあたり,活用している学生のひとりとして,より一層使いやすいWEB サイトに出来たらいいなと感じました。
この度のアイコン制作のコンセプトについて,教えてください。
他大学や学校関係のピクトグラムと区別できるように,個性的な日藝らしさを表現できたらなと思い制作いたしました。サングラスとヘッドホンをつけたキャクターのポップな展開にすることで,ポータルサイトをわかりやすく,かつ,楽しさも伝わるようなアイコンにしています。また,日藝カラーの青色を取り入れることで,全体に統一感をもたせております。
制作で難しかった点,あるいは苦労した点,先生のアドバイスで解消できた点など,教えてください。
デザインとアイコンが示す内容の意味にうまく合致しているか。また,現時点で25 点制作した中で誤認しやすいようなデザインはないか。この二点について,デザイン学科の笠井先生や教務課の方にご確認いただきながらデザイン調整いたしました。
今回の開発における及川さんの制作を通しての所感を教えてください。
今回,ポータルサイトのアイコンを作るということで及川さんにお願いをした際に,特に細かい指示をしておらず,小さくても分かりやすいことという1点のみでした。それを彼女なりにアレンジして,個性的なアイコンが出来たと思います。ドット表現と,それぞれのアイコンの顔については,今までにない方向性のアプローチで表現しており,日藝生にも親しんでもらえるものになると確信しています。
Zoomを用いたキヤノンITS社とのオンライン開発会議の様子。全ての開発打ち合わせ会を対面ではなく,オンライン形式で実施したため,及川さんのコミュニケーションの高さが発揮されました。
今回の開発における及川さんの制作を通しての所感を教えてください。
基本的なアイコンのデザインもわかりやすく,素晴らしいと思いましたが,ポータルとスマホに表示した際の相性も非常に良かったと思います。また,デザインのスキル的な部分の優秀さも感じましたが,プレゼン能力やコミュニケーションスキルについてもこの制作において,特筆べきものがあると感じました。アイコンのイメージでは,利用者の視点だけではなく,ポータルでの見やすさも意識していただくなど,開発サイドでも気づかないようなアイデアを出していただけました。
キヤノンITS社様における「産学連携」の意味合いについて,自由な内容でお答え願います。
キヤノンITS文教事業部のミッションとビジョンがICTを活用し「経営」「教育」「業務」の三点から「学校運営の質」向上に貢献します。ということから,ビジネスだけのお取引ではなく,学校運営の質へのご提供という観点からは,CSR活動『産学連携』の貢献についても重要なテーマとして考えております。
この度の制作をとおして,日本大学芸術学部の印象について,自由にお答えください。
学生様ひとりひとりの成長について,きめ細かく,サポートをされている印象が深まりました。また,スキルの向上と同時に社会に出た際に即戦力として通用すべく教育をされていることを認識することが出来ました。"見る人の立場になって制作する”ということが学生様にも浸透されていることを感じ取れました。
キャノンITS 社の方々と開発会議に参加してみた感想を教えてください。
キャノンITS 社の皆様とプロジェクトに携われたこと,大変嬉しく思います。アイコンが目立つようなレイアウトの提案や,アイコンデザインに合わせたNEWという表示の要望対し迅速に対応してくださりありがとうございました。
ご自身の制作したアイコンが,全学生教職員が使用するポータルに反映されていることにどう感じますか?
日藝のみなさんに活用していただき,とても嬉しく思います。日藝生の方々から直接,嬉しいお言葉を多くいただきまして,コンセプトの「見ていて楽しいデザイン」にできたのではないのかなと思い,嬉しい限りです。
この制作を通して学んだ点など,ありましたら教えてください。
デザインをしていると,沢山の方々の協力があってこそのデザインだと毎度学びます。人には,それぞれ得意なことと苦手なことがあり,得意な部分を発揮して苦手な部分を助け合って補っていく。そのような,人との関わりができる場を大学の中でも増やしていく必要があるのではないかなと感じています。
将来の夢について教えてください。
将来の夢はアートディレクターになることです。人は綺麗なデザインを好み,人に好かれるデザインを生み出そうとします。だけど,人に好かれるデザインはいろんな人が目指し生み出すからこそ,誰でも作れるデザインでもある気がします。ここにロゴを配置したらかっこいい広告になるとか,なんとなくのデザインの配置って決まっているように感じてしまうのです。
だから私は,100 人の人がいるとして, 99 人は綺麗なものが好き,1 人だけは少し変で面白いものが好きだったら,1人だけに向けた面白いものを生み出したいと思います。他の人はしないデザインをした時に初めて及川小雪のデザインであると思うのです。そんな自分色のあるADを目指し,卒業後はデザイナーとして学びを伸ばしていきたいと考えています。
笠井先生,芸術学部(デザイン学科)における学生参画の産学連携事例など,ご紹介ください。
現在,日藝では多くの産学連携をおこなっています。最近,私が担当したものですと,西武鉄道江古田駅ときらぼし銀行江古田支店のラッピングデザイン,岩手日報社の協力で,本学学生が「津波てんでんこ」をテーマにした新聞デザインをおこないました。
また富里市の野菜を認知させるためのプロモーションデザインなど,多くの実践例が現在でも進行中です。
産官学連携プロジェクト
https://www.art.nihon-u.ac.jp/about/collaboration/
キヤノンITソリューションズ様 WEBサイト
日本大学芸術学部ポータルシステム開発事例紹介
https://www.canon-its.co.jp/case/detail/education_29.html
Webライター:教務課 伊藤 翼
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