文芸学科とマンガの歴史「マンガ論」「マンガ演習」

文芸学科にはマンガを学ぶための「マンガ論」という授業が開講されています。そのほかにも、「マンガ演習」というプロのマンガ家の先生からマンガの描き方について学ぶことができる授業も開講されています。今回は、文芸学科のマンガの授業に関する歴史を紹介していきます。

「マンガ論」開講

現在では、マンガ家の育成を目的としたマンガ専門の学部や学科、コースが設置された大学も存在していますが、文芸学科では平成13年度より「マンガ論」を大学のカリキュラムの一つとして開講しています。当時はマンガを教えている大学は少なく、マンガ学科を設置する大学がようやく登場し始めた時期でした。

芸術学部のなかでは、「マンガ」の名を冠する授業は文芸学科にしか存在していません。これは、マンガを「絵」として評価するのではなく、文芸作品として評価しているからだと言えます。

「マンガ論」が平成13年度に開講された際には、清水正教授(当時)が担当されており、令和2年度に文芸学科を退職されるまで、つげ義春や日野日出志、浦沢直樹や手塚治虫の作品を取り上げて、現代マンガが提起する諸問題について講義をされていました。

令和4年度からは新任である伊藤景助教が中心となって、猫蔵先生や牛田あや美先生といった多様な教員によってオムニバス形式にてマンガについて講義を行っています。

マンガの描き方を学ぶ

マンガ論が開講されてから4年後の平成17年度からは「マンガ実習」が開講され、「実際に売れる漫画雑誌を1冊作る」をテーマにマンガ家の志賀公江先生、日野日出志先生が担当されました。後に、犬木加奈子先生にも講義を担当していただきました。

こちらの授業はマンガ論とは異なり、マンガの描き方から、実際に実習誌を作成するまで学ぶことができる講義となっています。

現在では「マンガ演習」に名前が変更となり、こにし真樹子先生、あおきてつお先生といったプロのマンガ家の先生が講義を担当されています。

文芸学科
伊藤 景
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