音声編集は手軽な時代に
現在の録音スタイルは、DAWといわれるパソコンソフトを使って音声を収録する時代。
20年以上前は6mmテープやDATなどのメディアに録音してた時代。
その当時、録音された音は、音を聞いて質を判断し音を聞いて編集していたもので、テープを再生機にキュキュッとこすって音を鳴らして編集したい箇所を探し、
テープをハサミで切ってはスプライシングテープでつなぎ合わせ、またキュキュッとこすっては次の編集箇所を探し、ハサミとスプライシングテープで編集をしていく。
後ろからその姿を見ている者は録音技術者を職人と呼び、その職人芸たるものは周りの者から一目置かれる存在であった。
現在では、音を聞いて判断するだけでなく、パソコンの画面に波形という形で音が目に見えるようになり、音を目でも判断できるようになった。
このように視覚で判断できることで、音のノイズや逆相を聴覚で発見するだけでなく、視覚を利用してマウス一つで編集できるようにもなった。
先代の教授は、目に見えない音を数値化することによって音を視覚化し人にわかりやすくするのが情報音楽コースである、と言っていたことが今では容易になってきている。
その職人芸は今となってはパソコンさえあれば誰でもできる時代になってきており、今は皆が職人だ。
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