写真は以前制作した家庭用アクアポニックス(魚のフンで植物を育成するシステム)です。

「SDGs」とは国連が定めた持続可能な開発目標のことです。
地球規模の問題をみんなで意識して解決に向かおう、環境問題や貧困や飢餓、人権問題など最終的には「誰ひとり残さない」という理念で世界中の国に努力が求められています。
2030年を期限とし17のゴール(目標)と169のターゲット(詳細数値目標)で構成されています。

細かな内容までは知らなくとも「SDGs」(エスディージーズ)という単語自体は聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
この「SDGs」に対しては「今更やっても遅い」とか「しょせん企業のPRに利用されるだけで中身が無いのでは」などと批判的な人もいます。しかし私はそうは思っていません。
まず、いままで社会問題に対してなんの意識ももっていなかった人たちには、問題自体を知ってもらうというよいきっかけになるでしょう。そのための第一歩として国連が全世界の国々と人々に向けてあえてわかりやすい言葉で「世界の共通テーマ」として発表したこと、それ自体にこそ意義があると考えます。
私自身、エコデザインを研究テーマとして環境問題を提起する研究発表をしていますが心がけているのはいきなり解決策を押し付けるのではなくまずは問題点を知ってもらい日々の生活の中で気にしてもらうこと。そのきっかけになるような提示を心がけています。そしてそれこそが出発点かなと常に思っています。「SDGs」にしても同様です。地球規模の諸問題を知り、具体的なゴールを知る。そして「個人でできることはなんだろう?」と意識をそちらに向ける姿勢になってもらうことこそが大事です。

デザイン学科
佐藤 徹
1968年生まれ。1991年日本大学芸術学部美術学科インダストリアルデザインコース卒業。三菱電機デザイン研究所にてAV機器及び携帯電話のデザインに従事。現在は持続可能なライフスタイルの実現に向けて、工業製品による環境負荷やエコロジー素材、再利用法などをエコデザインの観点から研究。また工業デザインの現場におけるコンピュータの活用状況を調査し、3Dデータによる模型製作などを実践、検証している。 名古屋国際デザインコンペ グランプリ, 川崎製鉄デザインコンペ 部門優秀賞, 川崎市産業デザインコンペ 入選, (独) red dot design award 最高賞受賞, アジアデザインアワード金賞受賞, デザインウェーブ富山 部門最優秀賞, 旭川国際家具コンペ 入選, グッドデザイン賞, (独) iF design award 金賞受賞
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