「アート(芸術)とエンタメ(エンターテインメント。娯楽)をそれぞれ定義してみて?」。演劇概論Ⅰの授業で、皆さんに質問しています。18歳の大学1年生になりたての皆さんに、今の自分がどう考えるかを書き留めてもらいます。4年間、大学で学ぶなかで、皆さんの理解や認識はどう変わっていくのでしょうか?そこを覚えておいてもらいたくて1年生に質問しています。

演劇でいえば、アートとエンタメがさほど混ざり合わない国もあれば、日本のように同じアーティストたちがゆるやかに非営利分野にも商業演劇にもかかわって仕事を展開している国もあります。

「アート」の定義は何でしょう?そして「エンタメ」は?例えば、今生きている人たちの心を慰めるものがエンタメだとすると、もしかしたらアートは逆に心をざわつかせることだってあるでしょう。私の“現在の”(そう!変遷してきました)「アート」の定義はそこに「新しい世界観が提示されているか」です。皆さんそれぞれがあなたなりの定義や感覚を体得していってほしいと思っています。そして、めっちゃアートでありながら、同時にマジentertainingな舞台だってあるでしょう。さて、あなたの表現はどこを目指しますか?

#演劇概論Ⅰ

演劇学科
奥山緑
日本大学芸術学部演劇学科教授。長らく趣味=仕事=舞台芸術だけの人生だったが、コロナのおかげで韓国ドラマを大量に視聴。韓国ドラマ界が猛スピードで古いドラマツルギーを脱ぎ捨て自己革新し続けていることに注目している。最近の私:ペーパードライバー歴40年だったが先日卒業。
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