四谷学院の学部学科がわかる本にデザイン学科桑原先生の記事が掲載されました!

芸術学部デザイン学科の桑原淳司先生(専門:プロダクトデザイン分野)の受験生向け記事が大学受験予備校の四谷学院さんのサイト上で掲載されました!「大学でデザイン学ぶ」ことがどのように社会に役立ってゆくのか,大変分かり易く解説されておりますので,是非ともご覧ください!

ーデザインの現場を体験する

現在、大学1年生を対象に「PLAY TOOLS」という幼稚園児のための遊具を作る教育プログラムを行っています。まず、120人くらいの学生にアイディアを考えてもらい、それを14案くらいに絞ります。そして、選ばれたアイディアをもとにグループに分かれて遊具を制作します。学生達は完成した遊具を幼稚園に運び、園児に遊んでもらいます。このプログラムの目的は、自分たちがデザインしたものが使い手にどのような感動を与えるかを体験してもらうことにあります。幼稚園児たちが遊具で遊んでいる姿を見て泣き出してしまう学生もいるくらい、実際に体験するということはデザイナーの卵である学生達に強い感動を与えます。デザイナーは人に感動を与えなければなりません。だからこそ、私は学生にこういった機会を提供して様々な「感動体験」をしてもらうのです。

ー「頭と手と体」で考える

私の考えるデザインは「頭と手と体」で考えることから始まります。〈頭〉を使って何をデザインするかを考え、〈手〉を使ってそのデザインを形に表し、そして〈体〉を使って自分で考えたデザインを人に広めていきます。例えば、大人も子どもも水の入った重いバケツを頭の上に乗せて運んでいる国が今もあります。それを見たあるデザイナーは、〈頭〉を使って生活環境を改善する必要があると考え、次に〈手〉を使って転がして運べる車輪型水タンクのデザインを発案しました。そして〈体〉を使って自分が考えたデザインを世の中に広めてくれる人を見つけ、発展途上国の人々に自分がデザインしたものを届けたのです。このことはデザイナーの役割を知るよい例であり、「頭と手と体」のどれか1つが欠けても成し得なかったことでもあります。

ー「○○をデザインする」

近頃、「人生をデザインする」など様々なことに「デザインする」という言葉が使われるようになりました。みなさんは、「デザインする」という言葉を聞くと、物の形を考えることだけを思い浮かべるかもしれません。しかし、デザインとは物を作って終わりではなく、使い手にとって何が必要なのかまでを考えるということなのです。そして今、人々に必要なのは「感動」です。もしデザイナーがこれは世の中に必要だと思うものを広げていければ、普段の生活のなかでも「感動」する機会が増えていきます。自分が「感動する」デザインが他の人も「感動する」デザインであるためには、様々な「感動」体験を通して、あなた自身の五感を研ぎ澄まし鍛えていくことが必要です。そのためには、まず「自分自身をデザインする」ことから始めてみてください。

ー桑原先生からのメッセージ

①絶対にあきらめないこと ②「これは人に負けないくらい好き」と思うことの2点が重要です。とにかくがむしゃらにやっていると、ふと「あ、伸びている!」と実感するときがやってきます。それでもできないなら、人が10やるところ100やる!そうすると絶対できるようになっているのです。そしてそれができるのは、基本は好きだから。好きだったら何でも我慢できます。それほどの『好き』というものをもっていれば、どんな分野でも、きっとできるようになるのです。好きなことをやり続けるということによって、どんな夢でも手に入るのです。

▼四谷学院の学部学科がわかる本 トップページ

‍https://www.yotsuyagakuin.com/gakubu/

▼桑原 淳司先生インタビュー

https://www.yotsuyagakuin.com/gakubu/comprehensive-course/art/#interview15

▼桑原 淳司先生の作品

https://design.art.nihon-u.ac.jp/works/junjikuwabara

デザイン学科
桑原淳司
こども達の創造力や社会性を育むためには、こども達に備わっている遊びの能力を引き出し、さらに高める必要がある。このことから、新しい視点での遊具開発と試作を通して遊び環境の有効性を検証する研究を行っている。 さらに、空間・建築・環境といったすべてのデザインが隔たりなく、常に老若男女が共に集う魅力的で豊かな生活環境を作り出すために五感体験型のデザイン教育プログラムとしてグループ制作を実践的に行っている。
OTHER TAGS