日藝的キャリア教育の事例(日藝×サイバーエージェント) 学生記事

 日藝では、クリエーターを社会におくりだすべく企業と連携したキャリア教育が盛んに行われています。本記事では、芸術総合講座Ⅲ(コンテンツ・ビジネス実務)を紹介します。

 本講座は、芸術教養課程の加藤亮介准教授が、サイバーエージェントさんらと、長い時間、連携して作り上げられた授業です。何やら、学生の頭がパンクしたと話題の本授業ですが、今回は、授業に潜入取材をしてきました。

(潜入というか、私も頭がパンクしそうになりながら沢山学んだ学生の一人です。)

 さて、今回の、サイバーエージェントさんとの3日間のカリキュラムがこちら!
おっと、これは… 日藝生が大好きなワードと共に、専門用語も沢山⋯⋯
これは確かに、頭がパンクしそうですね。
 しかし、そのあたりは日藝OB・OGも登壇してくださったこともあって、最終的には様々なことが、とても身近な内容となりました。

さて、Day1です。

準備が始まりました。
左は、サイバーエージェント側のオーガナイザーを務めてくださった下山航平先生、右のピンクのシャツが日藝の加藤亮介先生です。
真ん中にいる緑色のぬいぐるみがAbemaくんですね。
さて、授業がはじまります。

ガイダンスで加藤先生が、我々学生の緊張をほぐしてくれました。
そして、今回は授業内で、意見や質問がオンラインで行えるslidoの利用が告知されました。
これがとても、画期的で、講師の先生方やスタッフの皆さんが適宜、私たちの発言を拾いながら授業を進めてくれました。

因みに、slidoがこんな感じで、3日間、素直な意見から、具体的な質問まで沢山投稿されていました。

次に下山先生にバトンタッチ、本授業のテーマが語られました。それはズバリ、「視野を広げる」ことでした。

芸術を学ぶ学生は、各学科で芸術を学びながらも、どうやってその学びを「社会実装」するのか、また、どのような場所で「自分が活躍」できるのかを考える必要があります。
そういう意味で、自分の専門的な学びを深めるとともに、社会を念頭に「視野を広げる」ことがとても大事です。

次に、下山先生から、「コンテンツビジネス」の視点から、今、学生たちが育んでいるクリエイティブがどのように商業的に成立し世界に届いているのか?そこには、「マーケティング」や「ビジネスプロデュース」という機能があることが説明されました。

この辺りから、学生によってはすでに「視点の広がり」が始まっていました。

そして、最初の課題がだされました。価値観マンダラートです。マンダラートとは大谷翔平選手も目標達成のために利用していたものです。

意外と、自己分析をしていないのが大学生です。
頭をかかえる学生も.......
これは3日後が楽しみですね。

ここから3日間、学生たちの視野を広げる楽しくて苦しい修行のはじまりです。

次の記事に続く(DAY2)

履修者への取材
この、3日間を終えてどうでしたか?

映画学科 監督コース 3年生 半田恭一 さん

「芸術総合講座Ⅲ(コンテンツ・ビジネス実務)」の受講を通じて、私のキャリア観は大きな広がりを見せました。以前は「クリエイターになりたい」という漠然とした考えを持っていましたが、この授業により、テレビ局やネットメディアなど、エンタメ業界の現状や変革の動きについて詳しく知ることができ、より具体的な目標を持つことができました。また、コンテンツを「制作する」だけでなく、「配信」や「マーケティング」の側面も考慮することの重要性を学び、キャリア選択の幅が広がったと感じます。

私は「クリエイション」に重きを置き、大学でその学びを深めてきましたが、ビジネス的側面に対してはやや拒否感を抱いていました。しかし、ゲストとして招かれたプロデューサーの方々の熱い「クリエイティブ」への情熱や「クリエイターファースト」の姿勢に触れ、エンタメや映像業界への意欲が湧いてきました。

特に印象的だったのは、クリエイターとして「プロデューサーの視点」を持つ重要性についてのお話しでした。一部の講師は、今後のクリエイターは仕事を獲得するための人脈だけでなく、自身を「営業」する能力が求められると強調していました。そうした状況下で、自分の能力や強みをしっかりとアピールできるよう、プロデューサーの視点を持つことが自分の強みとなると感じました。

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ライター:文芸学科 小澤奈々子

フォト : 放送学科  坂本亮真

芸術教養課程
加藤 亮介
日本大学芸術学部 芸術教養課程 准教授 博士(芸術学) グローバルメディア・国内メディア企業にて、コンテンツ・ビジネス業務に従事、 その後、研究者となる。日藝では、芸術論から産学連携まで幅広く担当。
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