2024 年キングオブコント王者ラブレターズ「答えて先輩!」在学生の質問から繰り広げるトークショーを開催!

記念すべき第20回日藝ライブラリーカフェは、2024 年キングオブコント王者ラブレターズを講師に迎え『答えて先輩!』在学生の質問から繰り広げるトークショーを開催しました。

 ラブレターズは映画学科卒業生の溜口佑太朗さん(写真右)と文芸学科卒業生の塚本直毅さん(写真左)のコンビで2009年に結成されました。
結成後、コント日本一を決めるお笑いコンテスト「キングオブコント」に積極的に出場し、17回目の出場となる2024年キングオブコントにて王者となりました。
現在も、バラエティ番組やラジオ番組に出演、放送作家を担当されるなど、様々な分野で精力的に活躍されているお笑いコンビです。

 イベントの前半は、本企画のために映画学科が特別に用意したラブレターズのお二人が在学中に出演された映像作品や卒業制作をサプライズ上映し、日藝図書館で映画学科教授の上倉館長と、学生時代の溜口さんと同級生である学生課の長部主任がインタビュアーとなり、当時の思い出話や撮影時のウラ話などをお聞きしました。

———在学中にお二人が出演された映像を上映しましたが、塚本さんは文芸学科所属にも関わらず、様々な映画学科の作品や卒業制作に出演されているようでした。なにかきっかけや理由のようなものがあったのでしょうか?

溜口:
彼は文芸学科所属でしたが映画学科の友人や知人が多くて、色々な作品への出演依頼がありましたね。
それに映画学科の出演者は皆いわゆる「二枚目」とかを演じたがる人ばっかりだったから、彼みたいなボウズ頭のキャラクターを担当できる人がいなくて、ちょうどハマる役がいっぱいあったんです。

塚本:
ちょっとした役として呼ばれて、いざ現場に行ったらセリフが結構沢山あって。
「聞いてた話と違うんですけど!?」ってなったよね。
他にも3年実習の作品とかでは主演も演じさせてもらったりしました。

溜口:
皆さん知っているかもしれませんが、映画学科の演技コースの学生は卒業制作に参加してないと卒業できないんですよ。
それなのにコイツが色んな役を取っていくもんだから、それで役にあぶれた演技コースの人がいっぱいいるんですよね。

塚本:
そうそう。死体役で卒業する演技コースの人とかも全然いましたからね。
大学院の制作とかでは「人魚に恋する魚人」の役でも主演をやらせてもらいましたね。

溜口:
学生時代から幅広いな!

———演技コースの学生の役を塚本さんが取っていってしまっていたのですね。

塚本:いやいや…すいません。本当に。

溜口:でもそういうところで業界の厳しさを知るところはありましたね(笑)

イベントの後半は在学生の質問にお答えいただきました。

Q:日藝在学中にやっておけばよかった、もしくはやらなければよかったと後悔したことはありますか?(放送学科1年生)

塚本:
やらなければよかったことは、成績優秀者は特待生として学費免除になるっていうのを知って、当時奨学金で大学に通っていたのもあって必死に勉強して授業も頑張って成績ほとんど最高評価とかまで頑張ってたんですよ。
でも結局特待生を逃したんですよね。
だからそんな頑張んなくてもよかったなーって(笑)
ただ単に周りから「あいつめっちゃ勤勉じゃん」って言われただけ。

溜口:
別にやっていてもよかったじゃん!(笑)

塚本:
まあ色々勉強にはなったしね。
やっていてよかったと思うことは学科関係なく交流を持っていたことですかね。

溜口:
横のつながりは大事だよね。
僕の場合は映画学科の演技コースの授業で、3年の頃だったかな、アフレコ(映像を先に用意し、あとから声を録音する作業)の授業があったんですよ。
自由に映像を持ってきて、アフレコをして授業で公開するっていう授業。
僕は当時、男5人で聖闘士星矢のアニメを1話分アフレコするっていう選択をしたんです。
アニメ1話分だから30分「ネビュラチェーン!」とかって皆で映像に合わせてアフレコして。

塚本:
うわー長ぇ!

溜口:
当時江古田で授業やっていた頃は校舎建て替えのために壁の薄いプレハブ教室でして、工事の音とかもガリガリ入ってくるから集中力が切れているわけです。
だから皆ずっとふざけながらアフレコを30分して「あー疲れたー終わったー」と思ったら先生が「ハイじゃあこれから今撮った30分を見返しまーす」って。
そこから学生が只々ふざけてアフレコした聖闘士星矢を30分間見返すっていう地獄。
あれはやらなきゃよかったなって思いますね。

塚本:
それ見た先生はなんて言うの?

溜口:
「ハイ、えー頑張りましたね」って。

塚本:
なんだよその授業は!(笑)

溜口:
まあでも大学時代のことは基本的にはどれもやっていてよかったって思いますよ。

Q:注目していた同級生・先輩・後輩はいましたか?(放送学科1年生)

塚本:
文芸の同級生で髪をセンター分けにして派手な金と黒で染めて、でも性格は暗くて真面目な人がいたんですよ。
卒業して2~3年くらいかな?彼はゴールデンボンバーの歌広場淳としてデビューしていました。

溜口:
えっ同級生?

塚本:
そう。当時から少し変わっていて、浮いている存在というか。でもその頃から裏で一生懸命頑張っていて、大学では自分の世界を持っていた人ですね。

溜口:
どうだろ。同級生、先輩、後輩…でもそうだ、純ちゃん(インタビュアー・学生課長部主任)は変な人だったよね。

長部:
いやいやちょっとちょっと。

塚本:
えっ?そうなの?

溜口:
授業とかもすごい真面目だったんだけど、それ以上に空手をいっぱい頑張っていて、こういう柔らかそうな見た目なんだけど、藝祭とかの空手部の出し物とかでいきなり角材を取り出したかと思ったら脛蹴りで折り始めて。「なんだコイツ演技コースなのに!?」って。

塚本:
引いちゃうよね(笑)

溜口:
当時は部活動とかも充実していたからね。面白い人がいっぱいいたよね。

Q:日藝での学びが今の芸能活動に繋がっていると感じることはありますか?(デザイン学科4年生)

溜口:
授業はしっかり聞いたら実があって面白いってことですかね。
「日藝」に入ってゴール!みたいに考えて、授業しっかり聞いてない人は周りに多かったんですが、授業ってしっかり聞いてみるとすごい面白くて。
ある講座で演技論・俳優論みたいなことを座学で教えてくれる授業があって、こう演じたら良い。こう演じたら悪い。良い俳優と悪い俳優みたいなことを映像や写真を用いて教えてくれるんですよ。この俳優さんは発声や目線の演技が素晴らしいとか、逆にこの人はまったく発声がなってないとか、発声がなってないとお芝居の邪魔になっちゃうって教えてくれて。
他にも演技コースはいい授業いっぱいあったね。アフレコの授業とか。

塚本:
アフレコの話ばっかりじゃん!

溜口:
アフレコの授業のおかげでモノマネ上手くなったよね。楽屋で無茶ぶりとかされた時に助かっています(笑)

塚本:
僕の場合は日藝卒の業界の方が非常に多いので、行く現場行く現場でお会いして、繋がりがどんどん広がっていくのがありがたいですね。

溜口:
あるある(笑)

塚本:
僕ら今単独ライブをやっているんですけど担当の舞台監督さんが日藝の後輩の子だったり、別のバラエティの番組とかでもカメラマンさんが日藝の方だったり。
面白いこと言ったりするとグッっとカメラ寄ってくれたりしますね。
そういう繋がりが良かったことですかね。後々に響いてくるので。

Q:

コントの展開において意識していることはありますか?(演劇学科1年生)
いつもどこからネタのタネを見つけているのですか?(文芸学科1年生)
ネタを思いつく時のルーティーンなどはありますか?(美術学科3年生)
コントを書いているのですが最初に提示した展開で引っ張る展開しか書けません。
二転三転するようなアイデアの出し方を教えてほしいです。(演劇学科1年生)

塚本:
めっちゃ努力です。
地道な作業ですけど日常の些細な事でいいから携帯にメモっていくとか、こんな店員さんがいたとか、店員さんの癖とか…あとシチュエーション?たとえば「基本おばあちゃんがいなさそうな所におばあちゃんがいたらどう思うか」みたいなシチュエーションを考えてみたのをひたすらメモって。そういうメモを集めて喫茶店でタコ粘りってスタイルが多いですね。

溜口:
塚本さんのネタ作りのパターンは隣で聞いていますけど、「面白い出来事があった。また別の日にこういう面白い出来事があった。」「こんな人がいた。こんな変な人もいた。」「この人達が例えば図書館に行ったらどうなる?」みたいにパズルみたいに組み合わせていることは多いです。

塚本:
あと最初に提示した展開で引っ張る展開になっちゃうなら、登場人物だけで動かすんじゃなくて、外側にいる人達やそこにある環境とか物を想像して登場人物とリンクさせていくと面白い展開になるんじゃないかな。
内側の展開で迷ったら外側を探してみると視点が変わって展開に広がりが出てくると思う。

溜口:
そうやっていると「意外と外側の方が面白いんじゃね?」となって外がメインの展開になって、内側の元々の展開がサブになるみたいなこともあるし。
そしたら普通の作り方のネタじゃなくなってきて、人から見たら作り方が分からないようなネタに進化していくこともあるよね。

————どこかで溜口さんの個性が入ってくることはあるのですか?

塚本:
相談していますね。「今こんな感じだけどどう?」みたいに。キャッチボールしている内にちょっと変わります。

溜口:
あと僕が無茶ぶりするんですよ。「僕ちょっとここで歌いたいんだけど」みたいに、やりたい無茶ぶりとか、やりたいキャラとか、ここに外国人を入れてみようとか。

塚本:
他にも別ネタのキャラくっつけたらどうなるかな…わかんないけど面白いかもね、って感じで。

溜口:
結構自由に作っていますね。

塚本:
かと思えばどんぐりのネタだったら「家にずっと籠っている息子のポケットからどんぐりが出てくる」っていう一行書きから「これを広げたらどうなるかな」ってきっかけから生まれるネタもあるので、ネタを作る際に自分の中で「これが正解」っていう作り方をあんまり作りすぎないほうが長くネタを書くコツかなって思います。

————ラブレターズのネタには感動と笑いがありますが、両方想定しているのですか?

塚本:
いやそれはもう観る方に委ねる…

溜口:
うるせえよ!(笑)
笑わせたかっただけだろ!勝手に感動してくれてラッキーだって思ってるだけだろ!

塚本:
いやいや本当に…ハンカチのいるネタっていうね、新しいタイプの…

溜口:
普通に単独ライブ面白く思われたかっただけだろ!

————キングオブコント2025は出場されていませんでしたが、来年は出場のご予定はありますか?

塚本:
出ません!(笑)

溜口:
みんながみんな令和ロマンだと思わないでほしい!(笑)

塚本:
基本優勝したらみんな出ないんだから!

溜口:
やだよもう絶対!

塚本:
もういいねぇ…

溜口:
一回皆さん出てほしいです!地獄なんだから!

右から、溜口さんの演技コース時代の同期である学生課の長部主任。映画学科演技コース卒・ラブレターズ溜口佑太朗さん。日藝図書館館長である上倉映画学科教授。文芸学科卒・ラブレターズ塚本直毅さん。映画学科で当時の溜口さんを指導した大谷教授。

今後も、ラブレターズのお二人の活躍から目が離せません。
日藝図書館ではラブレターズの単独ライブのDVDや著作などを所蔵していますので、ぜひお楽しみください。

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