日藝にはどんな思い出がありますか?
先生が愚痴も含めて色々な話を聞いてくださったからがんばれた4年間でした。お仕事との両立でギリギリの生活を送っていて、2年生の終わりくらいのときに大谷尚子先生に「自主退学を考えてます。どんなに頑張っても授業に出席できないしテストも受けられない。どうしたら私は卒業できますか」って半分泣きながら相談したんです。そしたら大谷先生が、こういう授業の取り方もあるとか、課題を出してくれたりとか、親身になって応えてくれたんです。齊藤裕人先生に泣きついたこともありますね(笑)。
優しい言葉だけではなく、厳しいこともたくさん言われました。でも朝ドラに出演が決まった時にはすごく喜んでくださったのを覚えています。映画学科の事務室に行くと、先生の机の棚に学生が出演しているDVDや雑誌が置いてあって、『資料として置いてある』って先生たちは仰ってましたが、学生のことを気にかけてくれてるんだなと感じます。
日藝は上京して初めて心を通わせられる友だちができた場所で、現在の仕事に通じるいちばん初めの土台だったり、大好きなものを話せる仲間に出会うことができました。
自分が好きなことで生きていくためには、徹底的に情熱を注がないと好きなものはこっちを振り向いてくれない、ということを私は日藝で感じました。何か好きなものをとことん追い求めている人たち、突き詰めてる人たちが日藝には沢山いて、だからフワッとした「好き」だけでは話も通じなかったりする。芸能活動をしながら通学してましたが、本当に焦ってましたね。この世界に少しだけみんなより足を踏み入れてるつもりではいるけど、熱い思いとか、好きな気持ちや知識は全然足りてない。とにかく競争心を掻き立てられました。
大学生らしいことはしましたか?
大学の近所に住んでいた友達の家にみんなで行ったり、終電を逃して駅前のカラオケで朝まで過ごすとか。「お志ど里」で先生と定食を食べたりもしました。
印象に残っている授業などはありますか?
印象に残っている授業などは
ありますか?
映画学科の授業はもちろんどれも面白くて興味があったんですけど、 放送学科の放送のマーケティングを学ぶ授業はよく覚えています。普段お仕事をしている世界の裏側を学んでいる、みたいな(笑)。 一番怒られたのは日舞の先生です。演技コースの後輩に『岡本さんって日舞の授業で先生とやりあったって有名ですよね』って言われて(笑)。卒業してからも、その先生の指導を受けたり、いまでも交流があってお世話になっています。
お仕事との両立でとても大変な
学生生活だったと思いますが、
心がけていたことなどはありますか。
お仕事との両立でとても大変な
学生生活だったと思いますが、
心がけていたことなどはありますか。
自主退学しないと決めてからは、どうやったら自分のしたいことと両立させながらいかに4年で卒業できるか、その手段を見つけることを考えてトライアンドエラーはすごいしてました。
日藝生に大事にして欲しいと思うことは
ありますか?
日藝生に大事にして欲しいと思うことはありますか?
チャレンジ!言葉で言うと簡単だけど、実際にチャレンジできるかできないかは大きいと思います。例えばいろんな学科の学生が入り乱れたイベントを企画して実際にやったり。トライアンドエラーって若ければ若いほど、早ければ早い方がいいと思います。コロナ禍でオンライン授業も多いかと思いますが、うまく活用すれば自分のやりたい活動をしながら授業もきちんと受けられますしね。
最後に在校生にメッセージをお願いします。
最後に在校生にメッセージを
お願いします。
ぼろぼろになって気がすむまで自分が選んだことに対して挑戦してみるのがいいんじゃないかなって私は思います。でも、だからといってガチガチに頭を硬くするのではなくて、柔軟に。日藝はいろいろなことにすごく寛容で柔軟な学校だなって思うので、どんどん自分が面白そうとか楽しいとか好きって感じるものをインプットもアウトウットもしていってください。日藝で出会った友だちも誇れるもののひとつだし、卒業したら絶対いい思い出になるからがんばってください!
(構成:瀧澤)
『nicola』読者モデルオーディションでグランプリを獲得し芸能界入り。その後女優として、ドラマ「生徒諸君!」を皮切りに映画・ドラマ・バラエティー・舞台・TVCM等に多数出演。在学中に「フリーター、家を買う。」「最高の人生の終わり方~エンディングプランナー~」NHK連続テレビ小説「純と愛」、卒業後「わろてんか」に出演。更に注目を集める。2022年公開予定映画「茶飲友達」では主演を務める。また5月には出演舞台『ロビー・ヒーロー』(演出:桑原裕子/新国立劇場ほか)が上演を控える。
デザイン作業のほぼすべてを文芸学科、デザイン学科の在校生が中心となって行っています。
※学生の学年は『ArtCampus』発行時のものです。