撮影:下沢真梨子 (写真学科)

在校生
2022年度放送学科入学
大下実来
放送学科/テレビ制作分野
一般選抜A個別方式 で受験

日本大学藝術学部へ入学された動機は?

私は、幼い頃からテレビや映画などの映像コンテンツに強い興味関心があり、大学ではメディアや映像制作を勉強していきたいと考えていました。そんな中で、日藝は他大学に比べ、より実践的な実習・制作を行える大学であるということを父伝いに知り、日藝に興味を持つようになりました。

中学・高校では、なかなか自分のやりたいことや興味のあることにとことんチャレンジできる機会というものは少なく、同じ夢を共有できる人もほとんどいませんでした。だからこそ、大学では自分のやりたいこと、興味のあることに目一杯挑戦し、頑張っていきたいと思い、日藝を受験しました。

テレビや映像メディアの世界に興味を持ったきっかけは、幼い頃の経験からでした。私は、小さい頃に少しだけ劇団でお芝居を学んでいたことがあり、エキストラなどとして撮影現場に参加させていただいた際に、こんなにもたくさんの人の力で1つの作品ができているのだと幼いながらに魅了されたことを今でも鮮明に覚えています。そしていつからか、私も作り手側として制作に携わるお仕事を目指したいと思うようになりました。また、家族も「大学は高校までとは違い、自分の更に突き詰めて行きたい分野を追い求めていく場所だ」と私の夢や進路を応援してくれていたので、周りの環境にはとても感謝しています。

そんな中で、日藝は学力だけでなく、その人の個性や熱意を見てくれたように感じたので、日藝への進学を決意しました。併願した映画学科映像表現・理論コースからも合格をいただけたので、どちらに進学するか直前まで決めきれずにいましたが、やはりテレビをはじめとした放送メディアについての学びを深めたいと改めて感じ、放送学科への入学を決断しました。今はとても充実した日々を送っており、日藝を選んで正解だったと、心の底から感じています。また、コロナ禍での受験だったこともあり、他大学も含めオープンキャンパスなどには参加せず、パンフレットやインターネットサイトなどから各情報を収集し、受験に臨みました。

受験本番、日藝で受けた面接は、淡々とした形式張った雰囲気というよりも、自身の内面を掘り下げてくれるような面接でした。また、放送学科と映画学科では面接のテイストもガラッと異なっていたので、それぞれの学科が求めている人材を面接という短い時間の中で見つけようとしてくれているのだと感じました。私にとっては、自分の内面部分の人間性を見てくれたように感じ、とても嬉しかったです。

一般選抜を選んだ理由は?

総合型選抜募集の段階では、倍率などを鑑みて総合型で日藝を受験することは考えていなかったので、受験するならば一般選抜(A個別方式)で受験しようと考えていました。
また一般選抜(A個別方式)は、日程的にも他大学の受験日と被らず、併願がしやすかったので、そこも最終的な出願の決め手となりました。

学力試験(国語・英語)において注意した点は?

学力試験においては、特に日藝に特化した傾向対策は行いませんでした。直前対策も、赤本を見て過去に出題された問題の形式や分量を確認する程度にとどめました。日藝の学力試験は、入学する上で最低限必要な学力レベルを持ち合わせているかを問われていると感じたので、個人的には一般的な受験勉強で培うような単語力・読解力を持ち合わせていれば、そこまで臆することはないと思いました。当時学力試験を受験して印象に残っていることを挙げるとするならば、英語では、出題される英文が学科に関係するような分野の内容であったため、解いていて内容自体が普通に面白かったのと、国語では時間配分をもっと強く意識すべきだったと終わってから感じたことなどがあります。

専門試験において注力した点は?

専門試験においては、作文では“いかにして自分の独創的な発想力をアピールするか”、面接では“いかにして短い時間内で必要な人材だと思ってもらうか”を大切にして臨みました。

特に作文は、事前の対策等は行わず出題形式の確認のみにとどめ、それよりも日頃から身の回りの様々なものから発想を飛躍させる練習をしました。練習といってもかしこまったものではなく、例えば、電車の窓から「桜」が見えたなら、「桜」をテーマに頭の中で簡単なストーリーや文章を考えてみる、といったように、日常の中から発想力を鍛える練習を工夫して取り組んでいました。

また面接は、できるだけ素の自分の個性を見てもらえるように努め、面接官の先生とのコミュニケーションを大切にしました。

一般選抜は試験までのスケジュールや体調管理が大変だったと思いますがどのような点に気を使いましたか?

私は、計画的にコツコツ物事を進めるということがあまり得意ではなかったので、受験期の序盤は思うようにいかず、心身共に立ち止まってしまった時期もありましたが、受験シーズンがスタートしてからは、気持ちを切り替えて、まずは目の前の受験を一つ一つ全力でこなしていくことを意識して過ごすように心がけていきました。

一般選抜を受験しようと考えている受験生にメッセージをお願いします。

受験勉強をしていると、周りと比べて無駄に焦って空回りをしてしまったり、がむしゃらになりすぎて無理をしてしまったりしがちですが、一度立ち止まって客観的に自分の状況を見直すことが本当に大切だと感じました。 私自身は、上手くいったこともいかなかったことも全部含めて、受験から学べたことは多くあったと感じるので、今受験を考えてこの記事を読んでくださっている受験生の方がいるとしたら、自分は入学した先でどんなことを学びたいのか、ゆくゆくはどんなことをしていきたいのか、といった具体的なビジョンを想像してみると、受験やその先の自分の姿をより具体的にすることができると思います。

受験や大学入学は、ゴールではなくあくまでスタート。その先で何をやりたいのか、そこが一番大切になってくるので、受験期間は苦しいことや辛いことも多いと思いますが、自分を見失わずに、その先の未来に向けて頑張ってください。

現在学んでいることは?

大学ではテレビ制作を専攻しており、同じ専攻のクラスメイトたちと共に日々制作を行っていく中で、“作り手”としての意識や考え方を学んでいます。具体的には、1年次後期には45分の生放送番組を制作し、授業内で行う企画会での企画セレクションの結果、番組ディレクターを務めました。また現在はショートドラマの制作に取り組んでおり、今回も企画を選んでいただけたので、まずは企画を脚本ベースにし、その脚本をもとに台本を制作し、演出プランを組んでクラスメイトたちと試行錯誤しながら撮影に臨んでいます。

また専攻外の授業では、テレビを初めとしたメディアについての勉強はもちろんのこと、幅広く芸術的な教養を学べる授業や、脚本や広告の授業、他学科公開の授業など、興味のある分野は幅広く学び、様々な視点を身につけられるように心がけています。

日藝には本当に面白い先生方がたくさんいらっしゃり、身近なところでいうと、テレビ制作を担当されている鈴木康弘先生は、制作する過程を通して学生たち自身が自ら学ぶ姿勢を大切にしてくださります。他にも、一括りに放送学科の先生といってもそれぞれ多種多様な専門分野を研究されている先生方なので、話を聞いているだけでも興味深く、どなたも熱心に学生と向き合ってくださる方ばかりです。

テレビ制作Ⅰの最終制作として行った45分の生放送番組でのセット。セットデザインから小物に至るまで、全て学生主導で準備を重ね、何も無かったスタジオに番組セットが出来上がった時のあの感情は、きっとこれからも忘れることはないと思います。

テレビ制作Ⅰ生放送番組本番終了後の1枚。この後直ぐにスタジオ撤収だったので、撤収前に記念で撮っていただきました。本当にたくさんのことを学べた制作期間でした。

高校生のうちにやっておけば良かったなと思うことは?

好きなことはとことん追い求め、色んなことに興味関心を持っておくと良いと思います。
例えば、私は中高6年間部活動で日本楽器の箏(こと)をやっていたのですが、始めたきっかけは、今やらなかったらきっとこの先の人生で箏をやる機会はないかもしれない、なんていう些細な興味からでした。

また高校時代には、海外の文化や海外から見た日本を知りたいという思いからニュージーランドにターム留学をし、多文化を学ぶ中で改めて自分の夢や進路が明確になっていきました。

そして、私は何よりもテレビが大好きなので、帰宅後や休日は、ドラマやバラエティ、情報番組、ニュースなど、ジャンルを問わずたくさんのテレビ番組を観ていました。きっと人によっては、「テレビを観てる暇があったら勉強しなさい」なんて思う人もいるかもしれませんが、結果的に、今大学でテレビについて勉強しているので、テレビを観ることも大事な勉強の1つだったなと思います。そんなふうに、高校時代はとにかく色んなことに手を出してみると良いと思います。

きっとその中で、自分が本当にやりたいことや進みたい道が見えてくると思います。

高校2年次に行われた、三送会を兼ねた演奏会での演奏中のひとコマ。箏曲部は、例年高校2年次の文化祭での演奏をもって引退となるところ、新型コロナの感染拡大により文化祭はオンラインとなり、限られた人数・場所で行ったこの演奏会が対面での引退前最後の演奏となりました。

高校1年次に行ったターム留学先のニュージーランドでの1枚。同じ時期に留学した同級生たちと、ニュープリマスの浜辺でジャンプしたこの写真は、これからはじまる留学生活への期待と不安が入り交じった思い出の1枚です。

学生生活の中で印象に残っていることをお聞かせください。

授業でいうと、やはり「テレビ制作Ⅰ」の番組制作でディレクターを務めたことはとても大きな経験でした。私自身、中高時代はあまり人前に立って物事を指揮する立場になったことがなかったので、ディレクターとしてクラスのメンバーや外部の演者の方々を指揮した経験は、反省すべき点も含めて本当に自分を大きく成長させてくれる出来事でした。

また今年は、「連携型プロジェクト」という産学官・学科・学年横断型の授業を受講しており、学科や学年の壁を越えた仲間と共に、地域活性化推進プロジェクトに取り組んでいます。8学科をまたいでのプロジェクトは、経験としてとても大きく、学科を超えた交流はそれぞれの考え方の違いを感じることができ、自身の価値観を広げることができています。

また授業外の活動でいうと、毎年秋に行われる日芸祭の実行委員として企画部に所属していたり、放送学科のスタジオ企画団体である“藝ホウ”に所属していたりと、授業外での活動にも力を入れています。

日芸祭当日に行われた放送学科スタジオ企画団体”藝ホウ”での生放送番組のカメラリハーサル中の1枚。
この番組は音楽番組だったため、アイドルさんの振り位置にスタンドインし、カメラワークのチェックをお手伝いさせていただきました。

これから受験を考えている高校生に日藝をお勧めするポイントは?

日藝の良さは、写真・映画・美術・音楽・文芸・演劇・放送・デザインといった幅広い芸術分野を学ぶことのできる芸術の総合学部であるところであり、刺激をもらえる仲間が本当にたくさんいます。また、実際の現場でのノウハウを教えてくださる先生方がたくさんいらっしゃるのに加え、実践的な実習を行える施設が充実しており、放送学科のテレビスタジオに初めて入った時は本当に圧倒されました。
きっと座学としてメディアを学べる大学は他にもたくさんあると思いますが、ここまで実践的な機材や施設を使って実際に制作を行える大学は日藝くらいだと思います。

・・・・・・なんてお堅いこと言ってしまいましたが、

私は日藝に入って、“好き”なことを全力で“好き”と言える仲間たちと出会えました。
“好き”なことだからこそ、絶対に負けたくないと思えるようになりました。

日藝で、あなたの“好き”を最高の“武器”にしませんか?

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