「アシスタントやってみない?」恩師からの一言で今の自分がある。導かれるように進んだ日藝で広告撮影の世界へ。

ソンジン

「遊んで人生無駄にするなら、
アシスタントやってみない?」

中学生の時、陸上をやっていたのですが、両足の筋肉の怪我でもう走れなくなってしまいました。日常生活にはまったく問題なかったのですが、激しい運動などができなくなってしまったんです。自分には年子の姉が一人いまして、小学校から高校までずっと同じ学校でした。その中でも高校の時、姉がたまたま写真部に入っており、親からも「やる事がないならお姉ちゃんと同じ写真部に入ってみたら?」というプッシュがあり、何も分からないまま、とりあえず入ったのが写真との出会いでした。

入部当初、陸上で走れなくなり遊んでいた私を見て、先生から「遊んで人生無駄にするんだったら、俺の現場来て、アシスタントをやってみない?」と写真部担当の先生から声をかけてもらいました。その先生は週末にブライダルの撮影をしており、撮影時の先生のキラキラしてる目を見て、この仕事に魅力を感じ、写真を続けることになりました。

ソンジン Behind scene- 卒業生インタビュー

クライアントワーク / タイガー魔法瓶株式会社
Behind the Scene

一度は諦めた写真への道。
どうしても諦めきれずに大学を中退。
日本との縁がつながり、日藝に入学。

写真を専門的に学びたいという気持ちが芽生え、撮影アシスタントのアルバイトを頑張り、一眼レフを買いました。しかし写真の勉強をはじめようとした時、親からの反対がすごく、一眼レフも親に売られてしまったのです。そのため、一度写真の道を諦めて、写真とは関係のない理系の大学を受験し、進学しました。

でも写真の夢は諦めきれず。理系の大学を中退し、知人の紹介でイベントの撮影を始め、仕事として写真と向き合うようになりました。しかし、仕事をしていく上で独学だけでは限界を感じ、写真を深く学んでみたいと思ったのです。韓国にも写真を学べる学校はあるのですが、自分が理想としていたカリキュラムとは違ったのと、新たなチャレンジのため、日藝の写真学科が自分に合うと感じ、入学を決心しました。

1~2年生の時はフィルム写真をベースに写真のメカニズムや歴史など、全般的な知識を習得し、3~4年生はデジタル写真をベースにジャンル(広告/報道/アートなど)を深掘りし、より専門知識を吸収しました。
3年生のカリキュラムにある広告写真という授業のおかげで、将来は広告フィールドで写真を続けたいと思いました。
なぜならば、自然光や偶然性に頼らず、スタジオの中で自分が意図したとおりの光作り、構図、被写体の選定まで、自分が考えた世界を写真という媒体で描く魅力をこの授業でより強く感じたからです。
その楽しさを活かし、夢中で撮影に取り組んだ結果として様々なコンペで受賞、展示会も多数開催、卒業時には学部長賞まで受賞することができました。

ソンジン Behind scene- 卒業生インタビュー

Behind the Scene

自分の撮影した広告が様々な媒体や場所に掲載されているのが
最高にやりがいを感じる瞬間。

学生時代から何かを作る時、100人中1人でも良いから自分の写真をいいねと言ってくれる人がいたら嬉しいなと思ってました。

広告写真は写真に触れる人の数が他のジャンルより多い為、自分の制作物に対して「これ好きだな」と思わせる確率もさらに高くなるのではないかと感じたことが、より広告写真を深掘りしようと思ったきっかけです。ただし、多くの人々の目に写真が留まる分、しっかりとした成果物を作らざるを得ないプレッシャーと戦っているのも事実で、そこが自分の原動力にもなっています。

結果として、自分の成果物が世の中のあらゆる所に掲載されているのはとても嬉しいです。
全てに関して意図どおりの世界観を表現することがものすごく楽しくて、商業カメラマン、コマーシャルフォトグラファーとして活躍していきたいと強く思っています。

より大きい媒体の仕事に携われることが目標であり、今後の成長に繋がると考えています。

©︎ ISSEY MIYAKE INC.

ソンジン クライアントワーク- 卒業生インタビュー

株式会社アシックス

日藝でいろんなジャンルの写真に出会えたことが、
自分の道を選択するいい指標に。

日藝に入って、いろんなジャンルの写真に触れ合うことができたことは、自分がどのフィールドで生きていくかという今後の道を選択するいい指標になりました。

広告写真の制作過程や理屈を勉強できたのは、日藝を選んだからだと思います。また授業のおかげで広告カメラマンとしてデビューすることができたので、そこが感謝している一番のポイントです。

私自身は広告のフォトグラファーの道に進みましたが、デビュー後現場を経験したら職種関係なく同じフィールドでプロフェッショナルに活躍している人たちとたくさん出会えました。その中で学科問わず日藝出身の方と出会い、話が盛り上がったりするのは日藝ならではだなと思います。いつかこの記事を読んでいる皆様と現場でお会いできることを楽しみにしております。

ソンジン 作品- 卒業生インタビュー

作品

(※職業・勤務先は、取材当時のものです)

鈴木夏葉 プロフィール
ソンジン そんじん
2018年 写真学科 卒業 / 33歳
株式会社amana / photography department所属フォトグラファー
https://www.amana-visual.jp/photographers/sonnzinn

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