9人の在学生インタビュー
日藝人の受験体験と今
在校生
2020年度放送学科入学
興松 李穂
放送学科(音響技術)
一般選抜A個別方式 利用

日本大学芸術学部へ入学された動機は?

中高で所属していたダンス部の経験がきっかけです。私は踊りと並行しながら作品で使う音の編集も担当していたのですが、そこから音響表現に興味を持ち始めました。特に全国大会に向けた音作りをした時に音がどれだけ作品に影響をもたらすのかを肌で感じました。
音は私たちが生きている上で切っても切り離せない存在で、そこには無限の可能性が秘められています。
そんな音についての知識と技術を磨き、将来は音に携わる仕事がしたいと思ったため日藝を受験することにしました。

高校時代に所属していたダンス部の引退公演。部活内で受け継がれている伝統作品のワンシーンです。卒業した今でも忘れられない大切な思い出です。

一般選抜を選んだ理由は?

他校の受験日との兼ね合いで選びました。

学力試験(国語・英語)において注意した点は?

国語の文学史は他校の試験よりも出題量が多く、点数を稼ぎやすかったので念入りに対策をとっていました。

専門試験において注力した点は?

他校の入試と比べて学力だけではなく受験生の「個」と向き合うのが日藝の入試最大の特徴だと思います。まずは自分の感じたことを正確に言語化できるように。あとはどうすれば自分という人間の持つ個性を相手に伝えられるのか、各専門試験の内容と照らし合わせながら分析していけば自ずと道は開けるはずです。
私も面接ではかなり緊張しましたが、いま振り返るとあまり難しく考えず自然体で振る舞うことが1番だったように思います。

一般選抜は試験までのスケジュールや体調管理が大変だったと思いますがどのような点に気を使いましたか?

体調管理にはかなり気を付けていました。特に私が大学受験をした当時はちょうど新型コロナウイルスが流行し始めた頃でもあったので、とにかく感染予防対策を念入りに行っていたことが強く記憶に残っています。考え方は人それぞれですが、試験当日に本領発揮するためにも後々身体に負担のかかるようなスケジュールはなるべく避け、試験の数日前は無理をしないことが何よりも大切だと思います。

一般選抜を受験しようと考えている受験生にメッセージをお願いします。

受験という限られた時間のなか、時には努力に見合った結果がなかなか出ず焦燥感に駆られてしまうこともあると思います。「努力は必ず報われる」なんて保証はどこにもありませんが、だからといってこれまでの努力が全て無駄になることも決してありません。

すぐに結果に表れなくともこれまで積み重ねてきた事実は確かにそこにあり、少しずつ目標に近づいているはずです。これまで頑張ってきた自分に誇りを持って、どうか最後まで諦めずに突き進んでください。これを読んでいる皆さんが笑顔で春を迎えられますように。

現在学んでいることは?

音響技術専攻では放送の音声やレコーディングについて学びます。特に印象に残っているのは照明演習との合同授業です。実習当日、私はサブの調整卓を担当したのですが、プロのバンドの方の要望を聞きながら生演奏に合わせてミックスを行わなければいけないのでかなり緊張しました。
両方の授業の受講生や先生方以外にも、プロの現場で活躍なさっている方や卒業生が一致団結してひとつのことに取り組む姿は日藝ならではの光景です。

同じ専攻の友人と参加した音声・撮影機材に関する国際展示会。なかには授業でも使うメーカーのマイクも展示されています。最新機器を実際に手に取れる、とても貴重な機会でした。

放送学科の講義科目は、演出や技術など様々な側面から放送について考えていきます。似たような映像・音声でも作り手として違う部分に意識を向けて試聴することで毎回大きな発見があります。特に1年次に受講した「放送概論」は良くも悪くもマスメディアに対する考え方が大きく変わり、放送に対する問題意識が高くなりました。他にも多くの講義を受講してきましたが、どれも根底では「放送概論」で学び得たことが大きく役立っています。

音響技術と照明演習の合同授業。音楽番組を想定したセットでマイクやスピーカーを一から自分たちで設置していきます。当日はスタジオのPAやサブも担当しました。

高校生のうちにやっておけば良かったなと思うことは?

読書はもちろん、普段あまり聴かないような音楽や映画、舞台など、時間の許す限り幅広いジャンルの作品に触れて視野を広げておけば良かったと思います。

学生生活の中で印象に残っていることをお聞かせください。

日芸祭でテレビの生放送番組を制作したことです。専攻や学年の垣根を越えて作り上げる番組は他の授業では得られない達成感があります。また実習ではあまり使うことのない機材にも思う存分触れることができるので、当日は新鮮な空気感のなか本番に挑むことができました。
他には学内セミナーで代表を務めていたことです。テレビの黄金期に活躍なさっていた元プロデューサーの方から直々に、テレビ業界に関する知識からアイデアの発想法まで非常に多くのことを教えていただき、とても勉強になりました。

これから受験を考えている高校生に日藝をお勧めするポイントは?

映像や音について学べる学校はたくさんありますが、これだけの熱量を持って真剣に学ぶことができる場所は日藝以外に無いと思います。
自分が真剣に学びたい、挑戦したいことを気兼ねなく共有し、切磋琢磨できる友人がいること。膨大な知識量を持つ先生方にいつでも相談できること。先生方以外にも親身になって話を聞いてくださる方がいること。何かを勉強するにあたって整った設備や資料も確かに重要なのですが、何事も礎になっているのは人と人とのつながりです。まだ入学して3年ですが、本当に私には勿体無いくらいの出会いに恵まれてきました。

日藝にしかない出会いと経験はきっとあなた自身を見たこともない世界へ導いてくれるはずです。いつか皆さんと一緒に学べる日が来ることを切に願っています。

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